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誰でもわかる建築基準法「接合部」のこと

2018年01月13日

接合部とは、柱と柱などの建築資材どうしの取り合った部分で、
ここには補強のための金属部品(=構造金物)を取り付けることになっています。
建築基準法で明確に規定されたのは、わりと近年になってからで、2000年6月のことでした。
それまでは「釘その他金物で接合」と記載されていたのみでした。

現在の耐震基準では、壁の強度に応じた引抜け力を計算し(N値計算)、必要な金物を施工しています。しかし、2000年6月より前は規定がないために、適切な金物が使用されないことがありました。
※阪神淡路大震災以降、筋交いを多用するなど、壁だけは強くする傾向があり、築年数が新しい物件ほど接合部の引き抜けが起きやすい状況が起きています。

耐震診断では、各壁の強さに対し、接合部仕様の低減係数を反映させます。
強い壁ほど、適切な接合部でなければ、強さを低く評価する、という考え方です。
(基礎の仕様によっても変わります)

例えば、2階建の1階部分は、接合仕様がⅣ(=釘などの金物が使用されていない)の場合、壁基準耐力が2.0kN/m(強い壁)の場合は低減係数は1.0なので、そのままの強さが評価されますが、壁基準耐力が7.0kN/m(弱い壁)の場合は低減係数が0.6なので、60%しか評価されません。

式で書くと下記になります。
Pw=Σ(C×L×f)
※Pw(壁の耐力)=Σ(合計){C(壁強さ倍率)×L(長さ)×f(接合部の低減係数)}
つまり、壁の耐力とは、壁の強さから、接合部によって低減した数値を全部合計したものです。平屋や最上階など、上に重さがかからない箇所の低減係数が低めに設定されています。

実際に補強を行うときは、接合金物だけを施工することはあまりなく、通常は壁補強とあわせて接合部補強を行います。また、あまり強い壁を設置すると、それだけ強い引抜け力が生じてしまい、基礎部分まで改修工事を行わねばならないこともあるため、全体のバランスで補強方法を検討します。
※接合部だけ変えても、数値上は改善したように見えますが、耐震改修工事は壁補強工事が基本です。

専門用語と数字の多いテーマですが、しっかりとした家を建てるために、力学的な計算のもとに設計と工事の指示が行われていることがよくわかりますね。

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