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「既存住宅状況調査技術者」をご存知ですか?中古住宅売買には必須!

2017年05月15日

こんにちは。くさの工務店です。

先日、平成29年5月9日(火)に実施されました「既存住宅状況調査技術者講習会」に参加する機会がありました。

その際には、下記写真のテキストを活用しての講習会でした。

くさの工務店ではも既存住宅の流通時にインスペクション(建物状況調査)を実施する事を推奨しており、

今までは一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会発行の「既存住宅現況検査技術者」であれば、その担い手になれると言われていました。

しかし、今回の発表により、「既存住宅状況調査技術者講習」を新たに受講し、さらに考査試験にも合格しなければ

平成30年4月以降の改正宅建業法施行の建物状況調査(インスペクション)の担い手にはなれないようです。

その為、今回は既存住宅状況調査技術者講習会について解説させていただきます。

■本講習制度の背景について   平成28年3月に閣議決定された「住生活基本計画(全国計画)」において、既存住宅が資産となる「新たな住宅循環システム」を構築するため、建物状況調査(インスペクション)における人材育成等による検査の質の確保・向上等を進めることとしています。  平成29年2月に創設した既存住宅状況調査技術者講習制度を通じて、既存住宅の調査の担い手となる技術者の育成を進めることにより、宅地建物取引業法の改正による建物状況調査(インスペクション)の活用促進や既存住宅売買瑕疵保険の活用等とあわせて、売主・買主が安心して取引できる市場環境を整備し、既存住宅流通市場の活性化を推進していく事を目的に本講習制度が出来たようです。

■既存住宅状況調査技術者講習制度について   既存住宅状況調査技術者講習制度は、一定の要件を満たす講習を国土交通大臣が登録し、講習実施機関が「既存住宅状況調査技術者講習登録規程」に従って講習を実施する制度です。

■講習の登録申請・要件等  講習の登録には申請が必要となります。申請に必要な書類については、下記にあります、「既存住宅状況調査技術者講習登録規程」のほか、「既存住宅状況調査技術者講習登録規程の解説」もあわせてご参照下さい。既存住宅状況調査技術者講習の登録については「既存住宅の調査に関する手順、遵守事項、調査内容等の講義を行うこと」、「HP等における修了者等の情報の公表、相談窓口の設置等を行うこと」となっており、毎年、全国で本講習会を開催し、更新講習会も開催が予定されています。

■登録講習の実施機関一覧

登録番号講習実施機関の名称登録年月日URL
一般社団法人住宅瑕疵担保責任保険協会平成29年3月10日http://kashihoken.or.jp/
公益社団法人日本建築士会連合会平成29年3月27日http://www.kenchikushikai.or.jp/

■修了者による調査の実施  既存住宅状況調査技術者講習を修了した建築士(既存住宅状況調査技術者)は、国が定めた「既存住宅状況調査方法基準」に従い、既存住宅の調査を行うことになります。  ※既存住宅状況調査は、建築士法上の建築物の調査に該当するため、建築士法第23条により、他人の求めに応じ報酬を得て調査業務を行う際は、建築士事務所について都道府県知事の登録を受けなければなりません。
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■ 「移行講習」と「新規講習」について

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★移行講習

すでに同協会の既存住宅現況検査技術者と長期優良住宅化リフォーム推進

事業のためのインスペクター講習団体の講習を修了した方の為の講習です。

・日程:5月9日より全国86会場で実施

・費用:19,440円(税込)

※瑕疵保険協会の同様の資格である、「既存住宅現況検査技術者」は、今後

今回の講習に切り替えていくようです。また、旧制度と新制度の変更点は下記

になりました。

→受講対象者は建築士(1級・2級・木造)に限られました。

→資格有効期間が2年から3年になりました。

★新規講習

まだ同協会の既存住宅現況検査技術者や長期優良住宅化リフォーム推進

事業のためのインスペクター講習団体の講習を受講していない方為の講習です。

・日程:5月30日より全国52会場で実施

・費用:28,080円(税込)

移行、新規講習どちらも瑕疵保険協会or日本建築士会連合会のホームページより申込ができます。

http://kashihoken.or.jp/inspection/

http://www.kenchikushikai.or.jp/

■宅地建物取引業法における建物状況調査について

平成28年6月に宅地建物取引業法の一部を改正する法律(平成28年法律第56号)が、平成29年3月28日には宅地建物取引業法施行規則の一部を改正する省令(平成29年国土交通省令第13号)並びに平成29年国土交通省告示第244号及び平成29年国土交通省告示第245号がそれぞれ公布され、平成30年4月1日より、既存住宅状況調査技術者の行う既存住宅状況調査の結果が、既存住宅の取引における重要事項説明の対象となります。  今後、既存住宅を安心かつ円滑に取引できる環境整備に向け、既存住宅状況調査の普及を図るようです。リニュアル仲介では首都圏既存住宅流通推進協議会が実施している宅建事業者向けの講習会で取得できる「既存住宅アドバイザー」の登録証を持った方が実施する流れも考慮し、下記のようなフローで調査実施する事を推奨しています。「既存住宅アドバイザー」はアドバイザー調査ツールというWEBシステムを使用し、耐震・瑕疵保険・フラット適合のおおよその有無の判定を行い、専門的な調査についてはその後、既存住宅状況調査技術者に依頼をします(あくまでも既存住宅状況調査技術者に調査依頼をする前の事前確認調査)。

※詳細については下記関係告示と解説ページをご確認ください。

・http://www.srenkei.com/  (既存住宅アドバイザー講習会について)

・既存住宅状況調査技術者講習登録規程(平成二十九年国土交通省告示第八十一号)   ・様式第一(第三条第三項第三号関係)(Wordファイル)  ・様式第二(第七条第十三号関係)(Wordファイル)

・既存住宅状況調査方法基準(平成二十九年国土交通省告示第八十二号)

・既存住宅状況調査技術者講習登録規程の解説 ・既存住宅状況調査方法基準の解説

〇建物状況調査(建物インスペクション)は安心して中古住宅を購入するための制度です。

「宅地建物取引業法の一部を改正する法律案(改正宅建業法)」には、「既存建物の取引における情報提供の充実」が掲げられ、既存住宅の売買にあたり、建物状況調査(建物インスペクション)の活用を促し、その結果を重要事項説明の対象に加えることで、消費者が安心して取引することができる市場環境を整備することが目的となります。改正宅建業法における建物状況調査(建物インスペクション)は、「専門的な知見を有する者が、建物の基礎、外壁等に生じているひび割れや雨漏り等の劣化事象及び不具合事象の状況を目視、計測等により調査するもの」とされ、実務では専門の講習を受講した建築士(既存住宅状況調査技術者)が建物調査を実施します。調査対象部位は戸建住宅の場合であれば「構造耐力上主要な部分」および「雨水の浸入を防止する部分」です。調査内容が既存住宅売買瑕疵保険における検査内容とほぼ同等なので、単に調査を実施することを推進するのではなく、既存住宅売買瑕疵保険の利用も見据えた、検査と保証が一体となった運用が想定されています。改正宅建業法における建物状況調査(建物インスペクション)の規定が2018年4月1日に施行されることになりました。これにより宅建業者は消費者に対して建物状況調査(建物インスペクション)に関する情報提供が義務化されることになります。建物状況調査は下記のような調査を実施します(イメージ)。

〇建物状況調査において一般的に下記のような調査グッズが必要です(ほんの一例)。

チェックシート、ヘルメット(改修工事中に使用)、バインダー、メジャー(3m以上)、デジタルカメラ、懐中電灯、携帯電話・スマートフォン(写真撮影用)+自撮り棒、マスク、脚立、軍手、雑巾、定規、曲尺、点検鏡、クラックスケール、ピアノ線、打診棒(点検棒)、双眼鏡、スリッパ、くつカバー、水平器、下げ振り、レーザーレベル、ドライバー、計測用コップ(透明)、リバウンドハンマー、鉄筋探査機、マスキングテープ、ガムテープなど

〇どのような調査が必要になるのか?

建物状況調査は、現場で足場等を組むことなく、少なくとも歩行その他の通常の手段により移動できる範囲や移動が困難な家具等により隠ぺいされている対象部分を除く部分で行うこととなっています。また、国土交通省国土技術総合研究所「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会 報告書」の内容を踏まえ、木造住宅の接合部の仕様については、可能な限り調査することとされています。なお、対象住宅が共同住宅等で共用部分の調査は、対象住戸の位置により共用部分の調査個所が決定される調査(対象住戸が共同住宅等の一部である場合に限る。以下「住戸型調査」といい、)と、住戸型調査以外の調査(以下「住棟型調査」といい、共用部分から調査できる部位、例えば基礎、外壁、屋根および共用廊下等)に分けられます。

対象住宅の種類ごとの調査対象範囲は下記の①、②の通りです。

1 一戸建ての住宅の調査対象範囲
構造および規模に係わらず、全ての階における構造耐力上主要な部分等を調査対象範囲とする。

2 共同住宅等の共用部分における調査対象範囲 外壁、屋根のほか、対象住宅の主要な出入口から対象住戸に至る経路上および対象住戸から確認できる構造耐力上主要な部分等<住棟型調査の調査範囲>
外壁、屋根のほか、原則として最下階、最上階ならびに最下階から数えて2階および3に7の自然数倍を加えた階(最上階を除く)にある構造耐力上主要な部分等。

<住戸型調査の調査範囲>
※瑕疵保険法人によっては既存住宅状況調査の調査範囲と既存住宅売買瑕疵保険の対象範囲が一致しない場合があり、また給排水管路や給排水設備、電気設備、ガス設備やシロアリの被害調査は依頼主の意向等に応じてオプション調査としての対応がのぞましい。

〇建物状況調査(建物インスペクション)を案内する宅建業者選びが失敗しない中古住宅購入の第一歩です。

中古住宅の取引において建物状況調査(建物インスペクション)は欠かせないプロセスです。中古住宅でも傷んだ部分を適切に修繕すれば、建物を長持ちさせることができるからです。建築士による調査を踏まえて現況の性能を明らかにし、改修工事費用を踏まえた全体の資金計画に問題がなければ、中古住宅でも安全に取引することができます。つまり、住宅購入者にとっては、建物の改修費用を明らかにすることが、建物状況調査(建物インスペクション)の目的とも言えます。

改正宅建業法では宅建業者が消費者に対して、媒介契約時に建物状況調査(建物インスペクション)のあっせんの有無について書面で表示することが義務となります。建物インスペクションのあっせんをしてもらえる宅建業者を選択することが失敗しない中古住宅購入の第一歩になると言えるでしょう。

 

くさの工務店では中古住宅購入時に建物状況調査(インスペクション)は欠かせないものと考えます。その理由として、中古住宅の問題点でもありますが、建物の現在の性能がわからないという事が挙げられます。また、日本において中古住宅が流通しない大きな原因は、既存建物を調査し評価する仕組みがなかったからです。「中古住宅は購入代金が安くても後ほどリフォームでお金がかかる」といって新築偏重の住宅市場となってもいました。実は建物を調査し評価する仕組みは最近開発されたものではなく、結構前から実務が運用されているのです。耐震診断などはその代表例であり、弊社では20年以上も前から耐震診断を実施して参りました。中古住宅購入時には住宅ローン減税が使えないものを使えるようにする手続きや各種補助金の活用提案を行っています。また住宅ローンでフラット35を利用する場合、フラット35の適合証明書の発行に関する調査も行っています。

そもそも中古住宅使用状況や維持管理によって物件ごとに品質に差があります。そこで売買の前に、住宅の劣化状況、欠陥の有無、改修すべき箇所やその時期を建物状況調査(インスペクション)で判定していきます。国土交通省が2013年6月に「既存住宅インスペクション・ガイドライン」を策定。診断方法や診断項目など一定の基準を設けました。これにより、事業者によって診断結果に差が出ることなく、第三者の適正な診断が得られることになりました。診断方法は、屋根、外壁、室内、小屋裏、床下などの劣化状態を目視により確認するのが基本。劣化状態については蟻害、腐食、傾斜、ひび割れ、雨漏り、給排水管の漏れや詰まりなどの有無を診断します。建物状況調査(インスペクション)を行うことで、建物のコンディションが適正に物件価格に反映され、安心して取引を行なうことができます。

〇建物状況調査時に発生しうる不具合事象の実例について

■切妻屋根破風・屋根スレート葺き端部のシーリングの劣化による雨水の侵入事例

<建物状況調査時のポイント>

建物状況調査にあたっては、小屋裏に雨漏り跡を確認できる可能性が高く、注意して目視検査を行うこと。また、屋根からの漏水では軒裏天井に雨漏りの跡が発生しやすい為、注意して目視検査を行う事がのぞましいようです。その他、築年数が古い場合は過去に修繕の履歴があるかのヒアリングも併せて行うことがのぞましいようです。

■トップライト(天窓)水下側の水切り金物と屋根葺き材との取り合い部分に生じた隙間による雨水の侵入事例

<建物状況調査時のポイント>

屋根からの突出物(トップライト・煙突など)がある場合、「突出物とその周囲の屋根仕上げ材との取り合い部分の防水状況」を重点的に目視検査する必要があります。また、正確な調査においては足場の設置が必要となる為、「突出物下部に位置する天井裏や天井仕上げ」や「2階開口部、バルコニーからの下屋」の確認をすることも重要なポイントです。

■バルコニー手すり笠木のジョイントからの雨水の侵入事例

<建物状況調査時のポイント>

バルコニーにある手すりは、笠木同士のジョイント、笠木と壁面との取り合い等に不具合の原因があることが多いので、笠木天端をビス止めしている場合は注意が必要なようです。雨水の侵入の疑いがある場合は、立ち上がり壁面の触診、バルコニー軒裏の目視を併せて実施することがのぞましいようです。

■出窓と外壁の取り合い部分のシーリングの劣化による雨水の侵入事例

<建物状況調査時のポイント>

出窓と外壁の取り合い部分では隙間が生じる可能性が高く、また既製品でない造作による出窓は施工にばらつきがある場合もあり、注意して目視検査をする必要があります。特に、外壁に突出物(出窓や庇等)が設けられている場合は、点検鏡等を活用して、2階バルコニー等からの覗き込みシーリングの破断等有無を重点的に目視検査する事が重要なようです

 

以上、長くなってしまいましたが、くさの工務店では安心・安全な住宅購入に際しては建物状況調査(インスペクション)は欠かせないものと考えています。

その為、今後の建物状況調査(インスペクション)を依頼する際には「既存住宅状況調査技術者」の資格を持っている事が非常に重要であることをご理解いただけたかと思います。

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