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住まいのコラム

「新耐震なら大丈夫」を過信してはいけません

2019年03月25日

さいたま市南区、緑区、浦和区での土地探しから、居住後のアフターケア・リフォームまでワンストップのくさの工務店です。

 

中古物件を検討する場合に築年数が気になると思います。
築年数は「劣化」と「建築基準法の変遷」の二つの側面があります。

築年数が古ければ古いほど劣化のリスクが高まるので、古ければ古いほど設備も古くなりますし、外壁・屋根などの劣化改修費用がかかる傾向にあります。
劣化を考える場合は築年数は一つの指標になりますが、実際にどの程度傷んでいるかはインスペクションを実施してみないと正しく判断できません。
築30年でも大きな問題のない物件もありますし、築10年未満でも雨漏れのある物件もあります。
中古の戸建て住宅を購入する際にはインスペクションは欠かせません。

続いて「建築基準法の変遷」です。
建築基準法は建物性能を定義する最低限の基準です。建築基準法は改正を繰り返しており、元となる基準に違いが出るので、建物の善し悪しにも大きな影響を及ぼします。
耐震性については、大きな地震被害がある度に改正されており、その建物がいつ建てられたのかは、住宅性能を図る重要な指針となります。

■木造戸建てを検討する際の3つのターニングポイント

木造戸建ての耐震性を建築年度だけで判断する場合、以下の3つに区分されます。結構重要なポイントになるので、木造戸建てを検討する際はぜひ参考にしてください。

1 2000年6月以降(現行基準)

阪神淡路大震災の教訓を受けて建築基準法が改正されたのが2000年6月です。この基準が耐震性の現行基準となります。
2000年6月以降の物件は、耐震性については問題なさそうと判断できます。※実際には増改築履歴や新築時の設計図書の有無など確認事項はございます。
主な改正内容は「壁の配置バランス」と「接合部」の規定となります。

2 新耐震 1981年6月~2000年5月

今回の記事の本題となります。「新耐震」だから大丈夫は誤りです。

1981年6月以降の物件は「新耐震」と区分されます。宮城県沖地震の教訓を受け、建物の強さ(壁の量)に関する規定が見直されたため、それ以前の建物と大きな性能差が見られます。
新耐震であっても、2000年5月以前の建物は「壁の配置バランス」と「接合部」について問題のある物件が多いです。
住宅ローン減税のための耐震基準適合証明書が必要な物件(築20年超え)の場合は、「新耐震」だからと言ってそのまま証明書が取得できるわけではないので、注意が必要です。

3 旧耐震 1981年5月以前

旧耐震案件は「既存不適格住宅」と呼ばれ、基本的には耐震改修が必要とされる物件となります。
とりあえず取得して、すぐに建て替える計画などがある場合を除き、居住目的で取得される場合は耐震改修を前提とした購入計画を推奨します。

■耐震性と「新耐震」のダブルスタンダード

耐震の問題でややこしいのが、国は「新耐震」なら最低限の耐震性は確保されていると定義していることです。
※国が掲げる耐震化率の基準は「新耐震基準」です。
一方、住宅ローン減税など金銭的なメリットのある制度の要件としては、築20年以内もしくは耐震基準適合証明書レベルという基準も存在します。

<耐震基準まとめ>

旧耐震>新耐震>耐震基準適合証明書レベル

この二つの基準が交錯して、新耐震であれば耐震基準適合証明書が取得できるという誤った認識が広がってしまっています。

■これから購入する住宅は耐震基準適合証明書レベルを

耐震基準適合証明書レベルが最高基準というわけではありません。費用をかければさらに強い構造を実現することは可能です。
ただ、高い水準の耐震性能を求めると、ある一定レベルで費用対効果は格段に落ちてしまいます。高い水準の耐震性能で新築した方が合理的という判断も出てきます。
耐震基準適合証明書レベルは、資産になる住宅かどうかの境目とも言えます。住宅ローン減税が利用できる家とそうでない家であれば、どちらがより売れやすいかは一目瞭然です。
一度居住してしまうと後から耐震改修を行うのは難しくなっていきますから、中古戸建を購入する際は、耐震基準適合証明書が取得できるレベルの改修工事を前提に取引を進めることをお勧めいたします。

 

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