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住まいのコラム

賃貸なら自由に住み替えができるのか?

2021年05月16日

さいたま市南区、緑区、浦和区での土地探しから、居住後のアフターケア・リフォームまでワンストップのくさの工務店です。

 

 

 

1月から4月くらいまでは不動産の繁忙期と言われます。
4月から新年度が始まる関係で、住居を移らなければならない人が増えるからだと一般に言われています。
賃貸はわかるけど住宅購入は関係ないのでは?と思われるかもしれませんが、住宅購入の時期を決定する要素として賃貸の契約更新があるので、家を借りるのも買うのも春先をイメージする方が多いようです。

さてこの時期になると必ずニュースに出るのが賃貸VS購入の話題です。
本日は賃貸のメリットについて掘り下げてみたいと思います。

 

 

■賃貸VS購入は家を売ることを想定していない

 

例えば10年後に購入した家がいくらで売れるのかについては、その時の経済状況もあるので誰も正確に予測することはできません。
ただ、予測できないからと言って売ることを想定しないというのは適切な判断とは言えません。
20年~30年経過したら建物の価値はほとんどないでしょうと言われますが、不動産の価格は土地と建物で構成されるので、仮に建物の価値が失われても土地の価値は経年で劣化しません。(経済状況で土地の価格は変動します)
確かに自然災害によって住むことができなくなったり、戦争などで社会構造そのものが変わってしまったりするとこれまでの常識では不動産価格を考えることができなくなりますが、そういった状況になると賃貸の方もこれまでの常識で捉えるべきではないので、持ち家を売ることを全く想定しないというのはイーブンな比較にはならないのです。
今回の記事は持ち家は売ることができるということを前提に書いていますので予めご了承ください。

 

 

■賃貸なら住む場所に縛られないのか?

 

賃貸契約を適切に解除すれば住む家を変えることは可能です。
持ち家の場合は誰かに貸すか売らなければならないので賃貸よりは手間がかかります。
ですが手間をかければ持ち家であっても住み替えは可能です。
それでは賃貸の人は自由に住む場所を変えることができるでしょうか?賃貸の人は頻繁に引っ越しを行うのでしょうか?
答えは「NO」です。
居住地と職業が切っても切れない関係だからです。
都会の生活に疲れて田舎に住みたいな…と思っても、田舎で職を見つけなければ移住は成立しません。
テレワークが浸透しつつあるといっても、ずっと家にいるわけではないですよね。
用事があって出社したり、打ち合わせに出向くこともあります。
住む場所と働く場所を自由に分離できるほどの社会ではないのです。
それでは賃貸の人は転職を考えるときに、全く知らない街を検討するでしょうか?
これも「NO」です。
転職は仕事先の選択なので、勤め先が多い(選択肢が多い)都市部にどうしても寄ってしまいます。
※紹介などご縁での転職は除きます。また、Iターン・Uターンなども今回の記事では除きます。
転職ということは面接がありますよね。
オンラインで対応できる会社も増えているのですが、職が決まれば引っ越しするものの、職が決まるまで支払う交通費もばかになりません。
多くの方は賃貸であろうと持ち家であろうと、今住んでいるエリアで転職を考えるのが一般的です。
つまり現在の日本の社会では、居住地を縛るのは家ではなく職の要素の方が強いと言えるでしょう。

 

 

■ライフプランにあわせて住み替えを行うのか?

 

独身から結婚して子供が産まれて、子供が成人して独立して再び夫婦二人の生活に…。
一生のうち住宅に広さが必要なのは子育ての時期だけで、その時々にあった適切なサイズの住宅に住み替えていきましょう、そういった主張があります。
居住費は家の広さも影響するので、その時々に必要なサイズの家に住み替えることができれば生涯の住居費の最適化が図れるかもしれません。
ですがこの考え方は理想論であり、机上の空論です。
まず初めに、ライフプランにあわせての住み替えは賃貸じゃないとできないわけではありません。
きちんと売ることを想定して住宅購入を行えば、購入・売却を繰り返した方が賃料を払い続けるよりも有利になる可能性が高いです。
住み替えが机上の空論である最大の理由は日本人の文化ではないからです。
親が住む家を「実家」と呼びますよね。
自分が育った家ではなく現在親が住んでいる家を「実家」と呼べばよいと思うのですが、自分が育った家(親の立場では子育てをした家)には、想い出や愛着があり、住居費を節約するためといって簡単には切り離せないのです。
※とっくに独り立ちした子供の部屋をそのままにしていたり、片付けたとしても倉庫としてしか使われていない家はたくさんあると思います。
また、お盆や年末年始など、子供たちが「帰省」する先がなくなるのをためらう人も多いです。
この実家という概念がアップデートしない限り、ライフプランにあわせた住み替えは単なる机上の空論に過ぎません。

 

 

■賃貸住宅に向いている人?

 

それでは賃貸住宅に向いている人(?微妙な表現ですね…)とはどのような人なのでしょうか。

 

・住宅ローンが組めない人

過去に金融事故(支払い遅延など)を起こした人はなかなか住宅ローンが組めません。賃料が無駄になろうとも住宅ローンが組めない以上、賃貸住宅を選択するしかありません。

 

・住宅ローンで借りられる金額が低い人で、近い将来収入増が見込める人

20代~30代の比較的若い方です。
今の収入だと借りられる金額が少ないが、もう少し頑張ればキャリアアップして収入が増えそうな人は、ある程度収入が増えるまで賃貸住宅を選択する理由になります。
※キャリアアップと共に売却して住み替えれば良いのですが、短期間での売却の場合は売却損が出る可能性が高いので、住宅購入時期を見合わせるという選択はあると思います。

 

・大幅な収入減・多大な費用負担で住居費を減らさないといけない人

病気や事故で働けなくなった人、職を失った人、家族の病気や介護で多くのお金が必要な人など、住居費を限りなく抑えなければならない人は賃貸住宅を選択せざるを得ません。

 

・単身者

残念ながら単身者は住宅ローンが組みにくいです。
住宅ローンは自ら居住する家を買うためのローン商品なのですが、賃貸用の投資物件を購入する目的で住宅ローンを不正に利用した事件があったため、特に最近は単身者の審査が厳しくなっています。
※単身者向けの住居は結婚すると手狭になりますが、売却せずに賃貸で運用することが懸念されるためです。

 

・住居費を消費しても良いお金に余裕のある人

 

最も多いと思われるのがお金のある人です。
支払った賃料は帰ってきませんので、賃貸は贅沢な選択と言えるでしょう。
具体例を挙げてみます。

ア:職住近接を重視したい

通勤時間の圧縮は生産性を考えると重要なテーマです。
しかし勤務地が都心に寄っている以上、職住近接を重視するということは賃貸住宅を選択することになります。

イ:お試し居住

戸建てにするかマンションにするか、どの街にするかなど、住んでみないとわからないことがあります。
将来の住宅購入を前提に試しに生活してみるという発想は悪くない判断だと思います。

ウ:住んでみたかった

実家が戸建てでマンションに住んだことがない人とか、最近目立って広告されるようになったヴィンテージマンションとか、憧れのエリア(六本木に住んでみたい!など)とか、経験したことがないので住んでみたいというニーズはあると思います。
持ち家を維持したまま別の場所に賃貸住宅を借りるのは負担が大きすぎるので、住宅購入する前に経験してみるという発想は悪くないと思います。

※私もデザイナーズマンションに憧れて、家を買う前の2年間だけ住んでみたことがあります。(デザイナーズマンションに住んでも、住人が地味でズボラなので生活感に溢れオシャレでもなんでもありませんでしたが…)

 

 

■そもそも賃貸VS購入という発想がおかしい

 

賃貸にするか購入にするかの選択ではなく、買える人は家を買った方が良い、買えない人は賃貸を余儀なくされる、という考え方になります。(あえて賃貸を選択するのは単なる贅沢です)
ただしこれにも前提があります。

 

・将来的に容易に売却できる立地であること

どれだけハイスペックの住宅であっても立地が悪ければ売却は困難になります。
今ではなく、将来にわたって人が集まり続ける街を選択することが大切です。
大きなショッピングモールがあるから価値が上がっているエリアがありますが、ショッピングモールは民間企業なので、撤退の可能性は否定できません。ショッピングモールが売りなのにショッピングモールがなくなったら…怖いですよね。
人口減少社会において人が集まり続ける街選びは本当に重要なので、自己都合でエリア選択をしてはいけません。

・なるべく資産目減りをなくすこと

将来的になるべく価格が下がりにくい住宅を買いたいです。しかし将来の価格は不透明なので誰も正確に予測することはできません。

単純に購入価格から売却価格を引いて損した得したを判断するのではなく、そのエリアの平均的な賃料でその家に住んだ想定賃料を加味して、大幅に割り込むことがなければその住宅購入は間違いではなかったと判断する程度が良いと思います。

ここ数年首都圏のマンション価格が上がっているので、買った値段よりも高く売れる事例があるのですが、基本的に購入価格よりも高く売れることは期待しない方が良いです。

将来的に資産価値が下がらない住宅の条件は難しいですが、将来的に資産価値が下がりやすい住宅の条件は簡単なので参考にしてください。

・新築

新築は事業者の利益が乗った価格なので、購入した瞬間に価値が下がります。(火災保険の評価額を見てびっくりする人が多いです)
事業者の利益分を差し引いても価格が維持・向上できるかどうかは、将来の価格予想となるので判断が難しいです。
見極めが難しいので、住宅購入が初めての方は新築は避けた方が無難です。

・旧耐震

旧耐震の物件の見極めは本当に難しいです。一般の方は避けた方が良いです。
ヴィンテージという言葉に躍らされて購入してはいけません。

・駅から遠い

車を持っているからと言って安易に駅から遠い立地を許容してはいけません。
駅近の方が人が集まりやすいからです。
立地選びは自分の都合をあまり重視しない方が良いです。

・財政難の自治体

新型コロナの影響で自治体の財政が悪化しています。
自治体の財政破綻の事例は北海道夕張市です。
財政破綻したからと言って街がなくなるわけではないのですが、財政破綻した街の資産価値はこれまでの常識から外れたものとなります。
住宅購入前には自治体の財政もチェックしましょう。

他にもあるのですは本題と離れるので別の機会にご説明します。

 

 

■積極的に賃貸を選択する理由はあまりない

 

以上のことから賃貸でなければならない、賃貸の方が良いという理由はあまりないことがお分かりいただけたと思います。
住宅ローンを組める方は家を買った方が良いです。
ただ、どんな家でも良いわけではなく、資産価値が目減りしにくい、必要な時にいつでも売ったり貸したりできる家を選ぶ必要があります。
日本は新築偏重で、「一生で一回の買い物」と言われるように家を買ったら定住することが当たり前で、持ち家を売却して住み替えるというのは始まったばかりの新しい文化と言えます。
ですので今回お伝えしたいことは、賃貸の人に今すぐ家を買いましょう!ではなく、これから家を買う人は将来売ることを想定してエリア選びをしましょう、ということになります。

 

~人生に愛すべき住まいを。~
さいたま市の不動産売買・注文住宅は、くさの工務店にご相談ください。

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