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住まいのコラム

「相続」案件が「争族」となり、過料が発生するケースもある?!

2022年04月28日

さいたま市での不動産の売却・購入から居住後のアフターケア・リフォームまでワンストップのくさの工務店です。

 

■人が亡くなり、「相続」が「争族」とならないよう!

人が亡くなると避けられないのが「相続問題」と言われます。また、親族間で遺産の分け方を巡って争うケースが増えているようです。不動産購入を検討されている方の親の「相続」が「争族」とならないよう、本日は「相続問題」について、解説をしたいと思います。

まず、「相続」には法改正と新法の施行がありますので、これから発生する「相続」のタイミングによって、考え方が変わっていきますので、注意が必要です。

施行を控えるのは改正民法・不動産登記法と相続土地国庫帰属法という法律が存在します。2021年末に具体的な施行日がそれぞれ決まり、改正民法は2023年4月1日の施行で、遺産分割協議に期間を設けています。現在は法律上の期限がありませんが、相続開始から10年を過ぎると原則、民法で決まっている法定相続割合で分けるようになります。新法の相続土地国庫帰属法は2023年4月27日に施行され、相続で取得した一定の要件を満たす土地を国が引き取るといった内容も含まれています。

■土地・建物の相続登記を義務付け、登記がなければ過料となるケースもある。

改正不動産登記法は2024年4月1日に施行し土地・建物の相続登記を義務付けるといった内容です。土地・建物を相続する場合は「だれが、どれだけ相続するか」を登記しますが、現在は任意で期限も決まっていません。結果、登記をせずにいるケースも多いです。改正によって相続開始から3年以内に登記する義務を課し、登記しないと10万円以下の過料となる予定です。

政府が一連の施行をするのは、登記簿をみても誰が持ち主なのか分からない所有者不明土地問題に対応するためです。所有者不明土地は相続の際に名義変更をせず、長年放置することで発生します。結果、所有者不明土地は増えていき、建物も朽ちていきます。

重要なのは今回の法改正や新法が施行日前に発生した相続も対象にする点です。何かを義務付けたり、違反者に過料を科したりする法律は通常、施行日から遡って適用することはしませんが、所有者不明土地の発生を防ぐ事を法務省は狙っています。

しかし、施行する制度によっては適用の猶予期間を設けているものもありますので、相続発生時期による手続き期日の目安を把握する必要が重要です。まず多くの人に影響があるのが相続登記の義務化です。相続の発生が2024年4月1日以降なら、発生から3年以内が期日となります。

すでに相続が発生している場合は、2027年3月末までに名義を変更する必要があります。登記しなければ過料があるため「争族」となっている案件は早期に親族間での話し合いが必要となります。

■遺産分割協議も早期の話し合いが大切です。

遺産分割協議の改正では、施行日より前に発生した相続を対象に5年間の猶予を置き、2028年3月末が期日の目安になります。例えば施行日時点で相続発生からすでに10年が過ぎているケースなどは注意が必要です。ただ10年経過する日が2028年4月1日以降になる場合は、発生日から原則10年間が期間となります。

相続人の中には被相続人から生前に財産をもらったり、被相続人の介護を一手に担ったりした人がいることが少なくありません。分割協議では通常こうした特別受益や寄与分を踏まえて分割割合を決めますが、改正後は期間を過ぎると原則考慮されないといった内容です。特別受益などを加味した遺産分けを望むなら「相続人同士が譲り合う必要がある」ようです。

親の土地や家の立地条件が悪かったりして相続人で受け継ぐ人がいなければ、相続土地国庫帰属法の利用が選択肢の一つとなります。相続の発生時期にかかわらず、施行日から引き取りを申請できますが、「建物がない」「境界争いなどがない」などの要件を満たす必要があります。承認されると管理のための10年分の負担金を納めなければならないようです。

いずれにせよ、親族が亡くなり、親族間で「争族」となってしまうケースは悲しいものです。
今後の参考にお役立て下さい。

 

 

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